世界には“イヤーオフ(ギャップイヤー)”が普通の国があった|28歳の私がニュージーランドで驚いた価値観

世界には“イヤーオフ(ギャップイヤー)”が普通の国があった|28歳の私がニュージーランドで驚いた価値観

28歳でニュージーランドへ渡った私は、日本では当たり前だと思っていた価値観が、世界では当たり前ではないことを何度も知ることになった。

その中でも特に印象に残っているのが、

「イヤーオフ(Gap Year)」

という考え方だった。

当時の私は、

「高校卒業→大学→就職」

あるいは

「学校→会社→定年」

という人生の流れが普通だと思っていた。

ところがニュージーランドでは、その考え方が必ずしも常識ではなかったのである。


日本では“立ち止まること”は不安だった

私は氷河期世代だ。

就職できるかどうか分からない時代を経験した。

だからこそ、

「空白期間は良くない」

「早く働かなければいけない」

という感覚が強かった。

実際、私自身も高校卒業後に浪人を経験している。

新聞配達をしながら予備校へ通い、何とか次の道を探していた。

当時の感覚では、

立ち止まること=遅れること

だった。

だからニュージーランドで出会った若者たちの話は衝撃だった。


高校卒業後に1年遊ぶ?

ある日、レストランで働いていた時だった。

高校を卒業したばかりの若いスタッフがいた。

私は何気なく聞いた。

「大学へ行くの?」

すると返ってきた答えは、

「来年かな」

だった。

私は意味が分からなかった。

「え?今年じゃなくて?」

すると彼女は当たり前の顔で答えた。

「その前に旅行したいから」

なのである。


仕事をしながら旅をする若者たち

ニュージーランドでは、

高校卒業後に1年間旅をする。

大学入学を1年遅らせる。

世界を見てから進路を決める。

そんな人が珍しくなかった。

さらに驚いたのは、

親も反対していないことだった。

むしろ、

「若いうちに経験しておいで」

という雰囲気すらあった。

日本なら、

「早く就職しなさい」

と言われるケースも多いだろう。

しかし彼らにとっては、

経験することも教育の一部だったのである。


ワイナリーレストランで出会った価値観

私が働いていたワイナリーレストランにも、将来の夢を語る若者がたくさんいた。

大学進学を考えている人。

海外へ行きたい人。

旅行資金を貯めている人。

進路をまだ決めていない人。

だが共通していたのは、

誰も焦っていなかったことだ。

もちろん働いている。

だが、

「人生は長い」

という感覚を持っていた。

私はそれが不思議だった。

なぜなら日本では、

「遅れること」

に対する恐怖が強かったからだ。


私自身も気づけば“イヤーオフ”的な人生だった

今振り返ると面白い。

私は彼らに驚いていたが、

実は自分自身も似たようなことをしていた。

27歳でカナダへ行った。

28歳でニュージーランドへ行った。

会社員として一直線の人生ではなかった。

周囲から見れば、

遠回りに見えたかもしれない。

しかしその経験があったから、

英語に挑戦できた。

海外で働けた。

様々な国の人と出会えた。

そして今こうして発信のネタにもなっている。


挑戦と失敗が人生のネタになる

最近よく思う。

話のネタのない人生は少し寂しい。

挑戦したから失敗もある。

失敗したから語れることがある。

ネットで見ただけの話より、

実際に経験した話の方が人の心に届く。

カナダもニュージーランドも、

成功ばかりではなかった。

英語で苦労した。

お金もなかった。

将来も見えなかった。

それでも経験したからこそ、

今になって価値が生まれている。


50代の今だからこそ思うこと

52歳になった今、

私は人生をやり直そうとしている。

失業手当を受けながら、

ブログを書き、

SNSを更新し、

AIを学び、

神社へ通っている。

決して順風満帆ではない。

むしろ遠回りばかりだ。

しかしニュージーランドで出会った価値観を思い出す。

人生には、

立ち止まる時期があってもいい。

進路を考える期間があってもいい。

焦らなくてもいい。

あの時の若者たちは、

そんなことを教えてくれていたのかもしれない。


日本にももっとイヤーオフが広がってもいい

もちろん全員が海外へ行く必要はない。

だが、

少し立ち止まって考える時間はあってもいいと思う。

転職前。

退職後。

定年後。

人生の節目。

そんな時に、

「空白期間は悪いことだ」

と決めつけなくてもいい。

時には立ち止まることが、

次の一歩を大きくすることもある。

私自身が今、その途中にいる。


次回予告

実はニュージーランドでは、

働きぶりを評価されて、

ワークビザ取得の話まで出ていた。

もしそのまま残っていたら、

人生は大きく変わっていたかもしれない。

それでも私は帰国を選んだ。

次回は、

「ワークビザを断って帰国した理由」

について書いてみたい。


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